20200911 精神科受診&カウンセリング記録 コンサータ増量再挑戦と「希死念慮」、前に進んではいるらしいこと

2020年9月11日 晴れ

 今日は精神科主治医の診察(一か月ぶり)とカウンセリング(40日ぶりぐらい)。
 診察では、コンサータをもう一回増やしてみようということになったのと、「真に健康であれば希死念慮はなくなるものか?」という質問をしてみた。カウンセリングでは、ADHDの診断をきっかけにして自己認識や過去の認識が変化したことを話した。

前回の受診記録はこちら↓。

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前回のカウンセリング記録はこちら↓。

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 この期間、仕事では、また新人の入職があり、新人指導をやりながら業務にあたることが増えたのと、感染症(コロナではない)で入院した利用者さんが退院、また別棟では別の感染症が発生したことがあり、感染症予防対策で細かい業務がマシマシになり、気ぜわしかった。
 さらに、来年度介護福祉士の国家試験を受けるため、実務者研修のスクーリング(終日かかる)に月2回ぐらい通いながら、同時にeラーニングで勉強も進めて、11月中に終わらせないといけない。さらには、実は、私は2年前に通信制大学に入学していて、社会福祉士の国家試験受験資格取得のための勉強をしているのだが、それも科目の試験日が決まっているのでオンライン学習を進めないといけない。こちらは本当は2年間で終了して今年国家試験を受けているはずだったのだが、既に2年の留年が決定し、在学できる期間は4年間と決められているので、今回はどうしても取りこぼさず進めねばならない。一年目は最後の最後でレポートが間に合わず1年留年決定、2年目は実習登録の期限を失念して実習登録できず、また1年留年決定。ADHD特性がいかんなく発揮された経過ではある。診断された後考えるとあるあるだなーって笑えるエピソードになっているが、いやいや本当に今回ちゃんとしないと、今までの何十万円もの学費が無駄になるってことだから笑える話ではない。今年こそはこの実習関連をきちんととっていかないと来年実習ができず、つまり国家試験受験資格を満たさないまま卒業しないといけなくなるのだ。
 そういうわけで、予定の管理がわけわからなくなっているのと、仕事のバタバタ加減もあって、少しお疲れ気味な感じを抱えてでクリニックに向かった。今回は電車に間に合ったし乗り換えも間違えなかった。

コンサータは慣れると効果が減弱しがち、もう一回27mgに挑戦することになる

Dr)さて、一か月どうでしたか?
ねま)少し忙しくなってる。仕事では新人さんがまた入ってきて教えながらの業務になったのと、感染予防対策でまた細かく気を遣うことが増えてきたので。あと、来年介護福祉士の国家試験を受けることにしたので書類を整えたり研修を受けたりネット学習受けたり。社会福祉士受験資格取得の勉強もしているので同時進行。なんだかちょっとわけわからくなってる。
 でも、とても疲れるし嫌なことがあったりうまくいかないことは当然あるのだが、落ち込んでも引きずらないし、「うつ」はない。なんというか、素晴らしいほど「うつ」がないんですけど。
Dr)そうですかー(笑)。コンサータは毎日飲んでますか?副作用的なものはどうですか?
ねま)毎日飲んでる。食欲に関しては、日中は相変わらず食べ物が入っていかないが夕食は結構食べるようになってきた。体重も減ってたが下げ止まった感じ。寝つきが悪いのは相変わらずだがマイスリー飲めばでガッと寝付ける。平均6~7時間は眠れてる。
Dr)そしたら、マイスリーは頓服で出してましたけど、もう毎日飲むのでいいと思いますよ。依存性がある薬じゃないですし。今回はそれで処方箋出しときますね。夏休みはあったの?どう過ごしてましたか?
ねま)「夏休み」ということで特別休みはとってないが、シフトの関係で8月上旬に6連休はあった。ただ親に断られたので帰省はしてないし、特に出かけもせず家にいた。勉強とか片付けとかを進めようと思ったけど。。。うまくいきませんね。
Dr)コンサータなんですが、一度27mgにしてちょっと飲みすぎてる感じがするってことでまた18mgに戻しましたよね。それで一か月やってみて効果はどうですか?
ねま)うーん。実は、飲み始め直後ほど明らかに「効いてる」とは感じなくなってきてる?かな?って感じ。仕事でまた忙しくなってきたことも一因だろうけど、「何やってたっけ?」って思うことが増えてるし、ごく軽いがインシデントも起こしてる。
Dr)そうなんですよねー。コンサータは、体が慣れるというか、飲み続けると効果が薄まるところがあるんですよねー。不注意的なことがまた出てきているみたいですから、もう一度27mgに増やしてみません?やっぱり体が辛いとか、効果がないとかいうことであれば、ねまさんには「合わない」と判断できるので、他のお薬が二種類ありますから、変えるってこともできますし。
ねま)そうしてみます。
Dr)次の予約は四週後になりますけど、このまま四週のペースで行くとお正月休みに当たっちゃうので、どっかで調整しないといけなくなります。コンサータは処方制限があって30日分までしか出せないんで、今回28日分で出して日数調整するときに薬が足りないってことが起こるのを避けたいので、薬は30日分で出しておきますね。
ねま)はい。(へ~そんなことまで考えなあかんて先生大変やな~)トレドミンはどうしましょう?減らしてもいいかなと思ってるんですけど。変薬は一気にやらないほうがいい?
Dr)うん、今回はコンサータを増やすから、それがどうかってことを見てから他の薬をいじったほうがいいでしょうね。一気にやるよりも。27mgでよければ、例えばメイラックスを減らすとかも検討していいかなと思ってるんですよ。とりあえず、今回はコンサータの増量だけでやってみましょう。

「Q)真に健康であれば希死念慮は生じないものですか?」「A)一概には答えられません。」

ねま)質問があります。真に健康な状態であれば、というか普通の人は、希死念慮というか、「死にたい」みたいな気持ちは出てこないものですか?というのは、さっきコンサータ飲み始めてから明らかに「うつ」はないって話しましたが、無くなってみるとわかるっていうか、思えば飲み始める前は、そういえば死にたいなーみたいなのあったよなーって。もちろん、うつがひどい時と比べると格段にそういう感じが出てくる頻度は激減してたんですけど、時々突然脈絡もなく「発作」みたいに「死にたい」感じが襲ってきてフリーズするとか、あるいは普通に過ごしているようででも「なんとなく死にたい」感じをもって過ごすときとかはやっぱりあったなって。ただ、それが出てきても、薬を飲んで強制的に寝ちゃうとか、じっと時が過ぎるのを待っていれば、そういう感覚は通り過ぎていくって分かっているので、もうあまり自分でも問題視してなかった。うっすら死にたいなーみたいな感じは、もう思春期ごろから感じていたので、それが普通なんだろう、私を含めみんなそうやって生きてるんだろうなと思ってた。
 でも、コンサータを飲み始めてから、今この瞬間まで、一切そういう気持ちが出てこない。あの、もちろん疲れちゃって仕事終わってから本当に動けなくて「人間やめたい」とか最近はよく言ってるんですけど、それは疲れてるから食べたりお風呂入ったりと言うのが面倒で「人間やめれば、この体がなくなればやらなくていいことなのにー」みたいな感じで、「死にたい」とは全然違う。本当に感じなくなってるから結構びっくりしていて、もしかして健康な人たちはこれが普通なのでは?って思ったりしてるんですが、そうなんでしょうか?
Dr)(苦笑)うーん、難しいですねー。一概には答えられません。というのは、「希死念慮」ってそもそも何なのかって問題ですよね。「希死念慮」と「死にたい」ってまた違うし、「死にたい」もどこから来るのかって色々だし。例えば、辛い苦しい状況があって、一時的にでもそこから「逃げたい」という意味での「死にたい」ってありますよね。でも特に何があるわけでもないのに自然と湧いてきちゃうような「自生思考」とかですね、あと「強迫」から来るって場合もあります。
 いずれにしろ、ねまさんの場合、コンサータでそういう気持ちが出てこなくなったということは、その面ではコンサータは「合ってる」ってことなのかもしれないですね。もし、これからもそういう気持ちが出てきて辛くなったりあんまり不快だったりするようなら言ってください。対処のしようはありますからね。カウンセリングの時にでもどんな感じかを詳しく話したり相談してみるのもいいと思いますよ。

<今回の処方>

<次回診察> 4週後

治療経過が長くなっているのは病識が足りないのではなく自分がもっとよくなりたいと思ってるから

心理士)さて、どうですかね。。。
ねま)ええっと、仕事は忙しいし疲れてはいるが元気。薬に関してはコンサータは一回最低量に戻したんだけれど、効果の減弱があるのでもう一度27mgでやってみることになった。あと、診察で先生にも話したのだけれど、全然「うつ」がない。うまくいかないこととか嫌なことはあるのだけれど引きずらない。何より、時々突然やってくる希死念慮発作みたいなものが全く出てこない。なくなったから、逆にああ、あったんだなと思えるんだけど、普通に過ごしてても時々なんとなくうっすら「死にたい」感じがあるなーって時もあったのだけれど。。。
心理士)ああ、なんか思考にいつの間にか侵入してくるみたいな。。。
ねま)そうです。で、それがコンサータを飲み始めてから全くない。先生は「そういう意味ではコンサータはあってるのかも」って言ってたけれど。ただ、私はもう治療が長いので、薬の効果もあるだろうけれども、そういう治療経過というか、そういう流れなのかもしれないとも思っている。引越ししたり仕事が変わったりと環境も人間関係も変わったからそういうことも含めての経過かなと。
 治療経過が長いことについては「私はそんなに重篤じゃないのになんでいつまでも先生たちに診てもらってるんだろう、高い医療費かけて何してんだろう」と思ったりしていたのだが、ADHDと診断されて、「ああ、私は今までも助けが必要だったし、実際助けられてたのに、真には理解してなかったな、今も助けが必要なんだな」って思うようになった。私には必要な過程なんだと。そういうことを忘れないようにしようと思って、障害者手帳を申請した。結果三級が取れたのだけど、まあ、私にはほとんど恩恵はなくてもともと安い携帯代がもうちょっと安くなるとか、税金の控除額が増えるとかそれぐらい。意味としては、「障害者だから」っていうよりは、よくなるためには自力じゃ無理だから、って自覚するためというか、病識強化のためというか。
心理士)。。。私たち(ドクターと心理士)に、「助けられてる」って思ってらっしゃる?
ねま)それは思ってますねぇ。むしろ私は運よく治療機会に恵まれたのに、ちゃんと「使えてる」っていうと変ですけど、自分は、診察やこのカウンセリングも何十回目かでしょうけど、例えば50分なら50分の時間をちゃんと治療のために有効に使っていないんじゃないかと思っていたこともある。その、先生たちのせいではなくて、私が治療に主体的ではなかったんじゃないかと。でもそういう中でも先生含め、家族や知人や同僚たちに助けてもらっていて、結果、それなりに現状暮らしていけてるんだよねと今は捉えている。
心理士)うーん。でも少なくとも、カウンセリングでお話を聞いてる限りでは、ねまさんはご自分でご自分の理解を深めようとしてきていて、実際深まってますし、その理解をもとに自分はこうしたらどうかああしたらどうかとちゃんと考えていらっしゃいますよね。で、仕事を始めたり勉強を始めたりいろいろ始めていらっしゃる。それは、私たちが助けたからそうなっているというよりは、ねまさんご自身がご自分で自分を前に進めているんだと思いますけどね。経過が長いっておっしゃいましたけど、続けてるってむしろすごいことじゃないですか?普通はなかなかできなくないですか?
ねま)ああ。。。それはそうかもしれない。治療が嫌だとか意味ないと思えば勝手に治療を中止することはいつでもできたのにそうしててない。初発のうつ治療では自分で勝手に治療をやめた。当時の仕事を辞めて環境が変わって楽になったのと、何より面倒になって。今思えばあの時ちゃんと治療しておけば、、、と思ったりしますが。でも、今回私は何年も治療を中断せず続けている。それはやっぱり自分がちゃんと「よくなりたい」って思ってるから。じゃなきゃ電車を乗り間違えながら(笑)、一時間もかけて何年も通ったりしないですねぇ。そう考えると、私、よく頑張ってるってことか。
心理士)頑張ってますよ。

できないことばかりにこだわりがちだけどちゃんと前に進んでいるらしい

ねま)カウンセリングで話したことが、その時はピンときてなくても、あとで腑に落ちるってことは増えてきた。例えば、前回のカウンセリングの後、あーそういうことかーと思うことがあった。
 一つは、「美大に行きたかった」って話しで、私はたぶん初めて人にこのことを話したのだが、自分の口からその言葉が出たことに、私は自分でびっくりした。別に美大に行かなかったことを今は後悔はしていないし、当時もそれほど大きな悩みになってなかったと思っていたので。でも、自分で「美大に行きたかった」と言ってみて、「そうだった、私はあの時美大に行きたいと思っていたんだな」って改めて客観視できた。そうするとその「美大に行きたかった高校生の自分」は成仏した感じになった。
 もう一つは、仕事のない日のやることのコントロールが難しいから日課表を作ろうと思うと話したときに、先生は「日課には必ず休みも入れてくださいね」っておっしゃって。その時は、ええ、もちろん休憩は入れますとも、ぐらいに思って帰った。で、その日のカウンセリングのあとだっけな、美容院の予約を入れていて、とても疲れて帰った。そしたら、その週の日曜日はまったく動けなくなり目は覚めてるのだけれど昼過ぎまでベッドから出られなくなった。思えばその週は、確か仕事も新人が入ってきて忙しいし、仕事がない日もなんだかんだ出かけたり勉強したりしないといけなくて。カウンセリングの日には別の予約も入れちゃったりして。それで、ああそうか疲れすぎてるんだ、「日課に休みを入れろ」ってこういうことか、と。私はちゃんと「何もしない」って時間を確保して休まないと動けなくなるっているのがあるんだなと。まず、一日に複数の予定を入れちゃダメ。人と会うとか予約があるとか時間の決まった予定は一日一つ。それから、一週間の中で少なくとも一日は本当に「何もしない日」をあらかじめ作ってから予定を立てるべき。じゃないと、私はぱったり動けなくなる。
心理士)ふふふ、そこに気が付いてしまいましたか。。。(笑)
ねま)もちろん「加齢」の影響もありますが(笑)。
 あと、今介護福祉士受験のために必須の研修や勉強をしているのと、昨年一切進められなかった通信大の社会福祉士取るための勉強も今年こそは進めないと資格取れなくなっちゃうので進めなきゃならない。どちらも書類の締め切り、レポートの締め切り、eラーニングの締め切りそれぞれあってわけわからん、ってなってる。検査で私は情報を可視化したほうが良いってことと、細かく分けたほうがいいってことなので、簡単に手書きしただけですけど、科目を単元に分けて、一覧にしてガントチャートにしてみた。そしたら分かりやすくて進められるようになった。
心理士)そうですかー、それ、見せてもらえます?いつもの手帳に書いてあります?
ねま)ああ、手帳には書いてないんですよ。手帳だと「開く」って手間が一つ入るからダメですね。開かなかったら永遠に始まらない。紙に書いて、書斎のデスクの使ってないディスプレイ画面にペタっと貼ってる。
心理士)じゃあ、部屋に入ってそこに座ったら嫌でも目に見えるようになってるんですね。素晴らしいじゃないですかー。
ねま)当然予定通りに進まないんだけど、「ここまでは終わってる」「次はココ」「あとこれぐらい」って見えるからリスケもしやすい。本当は、ちゃんと書斎を整理して、壁にホワイトボードをバーンと貼って、もう、全部一覧にしたいと思ってる。でも、いかんせん、片付けがっ進まないのでそこまでいかない。
 前回のカウンセリングで書類の整理が、、、って言ってましたが一向に進まずです。やろうと思って机に座るんだけど、あちこちにメモや書類や色んなものがあって一つ手に取ると、「これは何?ああ、これはあの時の、、、あの時これも気になってたけどそれはどうなった?」とか始まっちゃうので進まない。パソコンを開けたらもうダメ。ネットの海に沈んでいくだけ。8月初めに6連休があってそこでやろうと思ってたけど、結局進まなかったのはさすがに泣いた。何なの?って。
心理士)片づけは、、、そうですね。色んなものが目に入ってきて過去のものも目に入ってくるしその時のことも思い出しちゃうし。。。
ねま)前の仕事の物、研究やってた時の物、卒論の時の資料まである。20年もの。もう捨ててもいいと思ってるのに。
心理士)まあ、整理するにしても捨てるまではしなくてもいいと思いますよ。
ねま)いや、もう自分の中で捨てることは決めてる。そこにもうこだわりはない。なのに、、、進まない。
心理士)まあ、進まないっておっしゃいますけど、以前は、書斎に入ることすら躊躇してできなくて、PCを開けることもできないって時期もありましたよね。以前のことを思い出す、できていないことを見せられる感じになるって。でも今は、ちゃんと部屋に入って机に座ってってできてるわけですよね。PCも開いて。だから、以前と比べたら、進んでないってことはなくて、できるようになってるんですよ。ちゃんと前に進んでますよ。
ねま)ああ、そういう意味では、そうですね。。。
心理士)ねまさんは前に進んでますよ。ご自分の力で。ちゃんと自分がなぜそうなのかも考えて理解して、どうしたらいいのかも考えて実際やってみてもいるんですから。ちゃんと前に向かってますから、ご自身でもそう思っていいんじゃないでしょうか。

<次回のカウンセリング> 8週後