コンサータ18mg服用 2日目~8日目

服薬日記は三日坊主どころか一日で終わった 

 すでに治療は8年目に入り、いつもいつも「私はうつなんじゃないし病気でもないからすぐよくなるはず」と思いながら、結構真面目に薬も飲み、カウンセリングも受けてきた。けど。「うつ」という状態をなめていたのか、それとも自分は「うつという状態」にただ甘えてだらだらと来ただけではないのか。すでに何をすると自分の機嫌がよくなり、何をすると不安になり、どうなっちゃうと泣くのか、何が好きで何が嫌いなのか、もともとわからなかったけれども、うつになったらなおさらわからなくなった。どういう状態だと「自分はよくなったといえるのか」それすら分からない。ある日は「もう大丈夫」だと思い、次の瞬間にはじわっと希死念慮が胸のあたりに広がり、それでも「じわっと希死念慮」ぐらいは健康な人でもあるんじゃないのと眠剤を飲んで強制終了して、翌日頑張って120%で仕事して、かえって疲労困憊して動けなくてを続けて。そして受診では「よくなったけど疲れます。減薬すると調子悪くなります」と言って薬が切れず、いったい普通の人たちはどうやって心身の体力配分をしているのか、身の回りの家族や同僚や主治医や心理士を見ていても全く分からない。特に同僚は「疲れるよねー、私もだよー」と言いながら、なぜフルタイムでかつ勤務時間通りに働けるのか本当に分からない。

  そういう疑問というかなんで自分はこうなんだろうという問いは受診の時の主治医の「じゃあお薬このままで様子を見ましょう」を毎回聞いてもう死ぬまで様子を見るんだろうけど自分は自分の様子はよくわからないし、様子見のために人のお金や時間を使っていかなきゃいけないと思うと、人生をまあ積極的に自ら終わらせようとは思わないまでも、この体や頭は早くなくなるほうが自分も周りも楽なんじゃね?とは思う。でも。「いやいや」と思い直して日々生きて、気が付いたらまた上のような思考に陥る無限ループ。それが「ADHD」という自分に対する切り口を得て、その無限ループは終わるのではないかと、かすかな期待をしていたのだが。まあ、なかなかうまくはいかないわけで。
 治療の仕切り直しを機に日々のことを記録して自分を振り返って治療に役立てたりとかどうやって生きていくか考えようとか思ってこのブログも立ち上げたけれども、すでに「日々の記録」はほとんどとれていない。記録しても記録するための夜中3時まで起きてるとか全く治療的でなくなったりと、コンサータは私にとっては劇的ではないが「そういえば。。。」という程度に効果は感じられるけれども、コンサータのある生活を自分でちゃんとコントロールしなければならないという全く基本的なことに私は無自覚だったことに気づいて本当に生きることって面倒の連続でそれは本当に避けれれないのだということを再認識する。「人生は面倒くさいを再認識するアラフィフ」。宇宙のごみか、大海原に揺られる海藻のかけらに私はなりたい。
 言いたいのは、「コンサータ〇日目」とか細かい日記はもう無理なのでまとめて書こうと決めたということです。2日目から、次の受診日の前日まで服薬感をつらつら書いていき、次の受診前に主治医に何を報告すべきかを考えたというところまで書きます。

 コンサータ18mg服薬1日目の記事はこちら↓

nemannema.hatenablog.com

服用2日目以降 勤務日

 勤務日は5日目、7日目、8日目の3日間だけだった。いずれも7:00-16:00の早番勤務。8日目は利用者さんのお誕生日会の担当になっていて、前日勤務後におやつやプレゼントの買い出しに行く、誕生日当日は記録の時間をずらしてイベントの準備をする、というイレギュラーはあった。が、まあ、落ち着いて、淡々と仕事をこなすことができる感じ。「判断」「決断」にあまり重力がかからない。考えすぎない。自分が何かの対応でいっぱいいっぱいになっていても、他のことはだれかがやってくれるだろうと割り切れる。一つ一つの仕事に対して「終わった」と思える。終わったらそれ以上そのことはあまり考えないでおける。。。そのあたりは、コンサータの効果だろうと思う。
 利用者さんや他の職員や、その他うまくいかないことやよく分からないことが発生しても、前のようにイライラしない。じゃあこうします、と淡々と切り替えられるし、どうしようもなければ笑ってごまかすというか、笑わなくともあとあと影響ないことであればもうその場で何事もなかったかのように流しちゃう。で、そのことはそれ以上気にしない。ああ、普通の人はこんな感じなんだろうか、と思う。仕事中というか、何かをやっている途中、気持ちがやたらとアップダウンせずこんなにもフラットなのだろうか、あちらもこちらも気になったりせず目の前のことに焦点が合っているのだろうか、ひとつひとつのことに考え込んだりしないのだろうか、終わったら「終わり―」って思えるのだろうか。そうなんだ。。。以前リーダーが「私は職場を一歩出たら仕事のことは一切考えないけど?」って言っていてその感覚が本当にわからなかったのだけど。ああ、今は分かる気がするよ。。。ってなったよね。徒歩での帰途の今日の仕事を振り返っての無限ループもない。3回転ぐらいはするけど。代わりに仕事のことではなくて、「え、私こんなに考えることなかったんだ、今まで何シリアスぶってたんだ?」みたいなことを考えながらてくてく歩いていた。
 若干副作用的な、頭痛というか頭の重さや、動悸・息苦しさはあるけれども、頭痛はひどければ私はバファリンがすぐ効くし。動悸息切れは今までもパニック的か低血糖発作的かよくわからん感じで生じることはあってこういうのは長く続かないとわかっているので、まあ問題ない。食欲減退はみられ、特に職場でお昼を取るときは本当にパンを一口食べてもういらない、みたいにはなる。空腹感はありお腹も鳴るので恥ずかしいから無理やり食べるけれども。朝食はもともと食べないので問題ないし。夕食はかろうじて食べられる。というか胃に食べ物を入れることができる感じで、体が欲しているので食べたいという感じではなくだから食べ物の味は感じるのだけれども「おいし~」という感じはない。それから食後必ず甘いお菓子をつまんでいたけどその欲求は起きない。薬剤師さんにも、夕食時は薬の作用がなくなるぐらいの時間なので食べられる人が多いですよ~と言われていたので、まあつまりこういうことなんだなと理解した。ただし、本当に本能のままにというか空腹だから食べるだけであって食事を「味わう」「楽しむ」感じではない。「食欲」と一口に言っても結構欲の中身はグラデーションがあるというか内実はいろいろあるというのは新たな発見だった。「食欲があって食べるのに、美味しいと思わない」とは初めての体験。
 仕事が終わって帰宅するとだいたい5時ごろになる。ほぼもうやる気は起きずOFF状態になっている。1時間ほど横になってスマホを見て、風呂に入る。食事の準備をするのはすでにあきらめている。家人に申し訳ないと思いつつ。食べるものは何かしら家にあるので、最悪おにぎりにするとかカップラーメン食べるとかお茶漬けにするとかでいいですかと思っている。しかしうちの家人は私のことをよくわかっているのでたいていお惣菜とか出来合いのコンビニ麺とかを買ってくるのである。家人は勤務後でも余力があれば料理までしちゃう。マジえらい。いや、世の多くの人たちはこれをやっているのだろうか。みんなマジえらいな。

 夕食後はひたすらだらだらスマホSNSをみている。気が付けば日をまたいで慌てて眠剤を飲む。しかし。コンサータを飲んでから確実に寝つきは悪くなっている。およそ大体2時ごろになる。前は下手すると勤務日は疲れてしまって眠剤がなくても22時ごろには眠気を催していた時期もあったのに。

コンサータ18mg2日目以降 休日

 休日はもともと引きこもり体質で出かける用事もないのでずっと家にいることが多い。というか出かけたいのだけれども、部屋を片付けたり掃除をしたい、でも先延ばし癖でできない、だから次の休日にしよう思う、でもできない、で延々と出かける用事など入れられないできている。買い物と通院ぐらいで。だが、朝はちゃんと目覚めて着替えて朝食を食べて、最低洗濯はして、週に何回かは掃除機かけぐらいの掃除はできていた。余力があれば夕食ぐらいは作っていた。
 で、コンサータのある休日はどうかというと。。。はっきり言って前よりも朝起きられない。家人が出勤前に声をかけてきたのは聞こえているがそのまま寝ている。でも「薬を飲まなきゃ。。。」と考えてはいるので、30分ごとに目を覚まし、9時過ぎにえいっと起き上がり、起き抜けに薬を飲む。コンサータは作用時間12時間で、飲むのが遅くなると睡眠に悪影響を及ぼすため、必ず午前中に飲めということになっている。
 私は、自分では精神科の薬に対する容認性はそんなに低くないと思っている。発達障害で感覚過敏の人たちの中には、少量の薬でも敏感に反応して飲めない人がいるらしいけれども。一応初診から今まで症状に合わせて主治医が処方した薬は「きつすぎてダメでした」ということはなかった。向精神薬にありがちな飲み始め1週間ぐらいの吐き気というか気持ち悪さはあったが、1週間過ぎればほとんど気にならなくなった。それどころか、私は効果がよくわからなかった。何がどう効いているかよく分からない。特に抗うつ剤は(安定剤と睡眠導入剤はよくわかるけれども)。あ、気が付いたら不定愁訴が減っている、とか希死念慮の迫力が全然ないとか、まったく見られなかったテレビが見られるようになったとか、あんまり泣かなくなったとか、「そういえば・・・そうですね、こういう風になってきてるのでよくなってるんじゃないでしょうか」みたいに診察でも報告してた。
 で、コンサータは飲んで30分ぐらいで効いてくるとか聞いていたけれども、まったく「あ、効いてきた」という感覚はない。眠い、だるい、は続く。しかし、いつも通り洗顔して着替えてコーヒーを飲んで新聞を読んで、洗濯と掃除をした。ここで気が付く。洗濯や掃除をする前の謎の重力というか「やらなきゃやらなきゃ」と思いつつツイッターを延々見たりすることにならず、流れるように洗濯と掃除をしているではないか。脳に負荷なく次の作業に移行できている。薬が効いているのかもしれない。
 しかし、これからですよ、問題は。次が「流れるように」は続かないのである。洗濯の作業はほぼ定型化している。ここでいう掃除も定型化したものである。私の場合は、ババっと家じゅうクイックルハンディの柄の長いモフモフのやつで埃を取り、掃除機をかけ、クイックルワイパーで床をモップ掛けし、トイレ掃除をする。およそ30分。で、休日が来るたびに、私は、手帳に書いてあるタスクリストならぬ「やれなてないリスト」に手を付けようと心の底から決意をしてその日を迎えるのだが、これができたためしがない。「書斎を片づける」をこの半年毎回「今週の目標」に掲げて来た私は、定型の家事が終わった後書斎に向かい机に座りましたよ、でも、片付けではなくネットの大海原にサーフィンに出かけました。ああ、ときどき気を取り直してうずたかく机の上に積まれた書類の1枚を手に取ってみたりするのですが、右から左に移動させただけで終わる。。。ちょっと疲れてベッドに横になったり。コンサータ飲んでても、というか飲んでるほうが昼に眠気が出る。ただし寝入ったりはしない。眠い、だるい、横になりたい。。。
 そのうちお腹がすいてくるのだけれども、昼は食指が動かないため。パン1個とか食べて終わり。では、満を持して、片付けを。。。いつの間にか、ツイッターと、フェイスブックと、インスタと、ティックトックをかわるがわる見ている。18時過ぎて前は「ご飯を作らなきゃ。。。」と、調子が良ければ作れていたが、ここですでに「もう無理」みたいになっている。家人が買ったり作ってくれたりしたご飯を食べる。。。ごはんの後もSNSの大海に漕ぎ出し、コンサータの影響か妙に頭がさえていつの間にか日をまたいでしまう。眠剤を飲んでもなかなか眠れず2時過ぎになることもしばしばだった。翌日5時起きで仕事じゃんという時は、焦って昔処方されて少し余っていたマジで寝付きをよくするためだけに存在するのであろう超短期型の睡眠導入剤マイスリー5mgを投入した。無事眠れたらしくそのあと翌朝目覚めるまでの記憶はない。

6日目 自分も家人も休日 イベントごとのあった日

 上記の通り薬を飲みながら休日を過ごしているのだが、この日は日曜日で家人も家におり、また午後はとあるオンライン会議に出席予定であった。なので、午後からはSNSの波にのまれず、先延ばしにしていたけれどももう後ろがないからとZOOMのアカウントを取得して会議室の入り方をシミュレーションしたり、ほんとは家人も出るはずのものだが予定があるというので急遽委任状を送ったり。委任状を送るにあたり家人のタブレットにセキュリティソフトがうまく入っているかどうか怪しい感じであることが分かり設定しなおしたり(単にソフトのアップデートができていなかっただけだとわかったのだけれども)。会議の時間までPC前で待機している間にメールボックスの整理をしたり。それなりに淡々と雑用をこなす1日だった。
 そして1時間の会議に出席。別に参加だけで何か発言を求められるものでもなかったので、粛々と進む議事を聞いて、時間が来れば退出で済む、そういう会議だった。でも、明らかにこの会議参加が心理的なトリガーになってそのあと調子を崩してしまう。決して会議の内容とか参加者とかが悪いわけではなくて、私が、というか私の脳が勝手に反応してしまった、という感じだ。
 会議が終わった夕方、しばしぼーっとして、少し眠気が来て、机の上の片付けでもしようと思ってれ乱雑なレシートを月別にとりあえず分けて、疲れてしまったのと、少し悲しみが出てきたのでベッドで横になったらそのまま寝てしまった。その内家人が猫と一緒に「ごはんだごはんだ」と起こしに来る。よっこらしょと起き上がって階段を下りてご飯を食べる。家人はお国の料理を作っていてくれて私はいつもそれが大好きだと言っていて家人はそれを知っているので時々作ってくれる。「おいしいね」と話すがコンサータ効果で本当にはそう感じることはできない。ここから認知の歪みは一気に加速する。食べながら「美味しいって本当は思ってないのに」「でも私の好きなもの作ってくれてるのに」「あれやるって言ってたのにできなかったな」「あれも作んなきゃ材料悪くしちゃうのにやれなかったな」「ご飯が作れなかったな」。
 食事が終わってトレドミンメイラックスを飲んで、お茶を沸かしている間スマホ見て目がちかちかし始めて。おやつ食べる?と聞かれて食べたくないのに結局食べて。お風呂入んなきゃな、あとブログ書かなきゃな、週次レビューもしなきゃな、と考えながらスマホを見ていて。途中で涙が出てきて徐々に過呼吸気味に。ツイートに記録しておこうと思って次々脳内に巻き起こってくる言葉たちをメモしていたら涙が止まらなくなり、書いていたらスマホ電池切れで投稿できず。その馬鹿さ加減も追加されてさらに泣く。その時の感情はなんというかまとめると罪悪感と自責感と消えたい感じというのでしょうか。家人が気が付いて2階から降りてきて何も言わず背中をさすってくれて、30分ぐらいして収まってきたので「風呂に入る」と言ってその場を離れて風呂に入り、ぼーっと冷めていく湯に1時間ぐらい何も考えずつかり、やっと上がって寝室に行ったらそれを見届けるように家人は眠りに入った。
 眠剤を飲んだぐらいに日付が変わり、さっきまであんなに泣いていたのに、いろいろと感じることがあったのに、もうその涙を忘れてしまいそうになっていることに気が付いた。服薬日記とかもつけてないとすぐ忘れてしまうな、私はそうやって結局私の手の中には何にも何にも残っていかないんだな、そう考えてその日の日記だけはつけることにしてPCを開いた。そこから3時間かけて何かしら書いた。眠れそうにないけど翌日仕事だからちょっとぐらい眠っておかねばと思ってマイスリーを飲んで、いつの間にか入眠していた。

コンサータ18mg服用の薬1週間のまとめ

  • 劇的変化は感じないが、先ず仕事に関しては、そういえば。。。という感じで効果はあると思う。新人指導やイレギュラーなことがあっても冷静に考えられるし指示ができる。判断ができる、決断ができる、決めたらあとはやるだけだし、他は他職員に任せればいいと割り切れる。
  • 仕事中のこれでいいのかあれでいいのかという不安感も軽減してる。無限ループで考えてしまうところを3回転ぐらいで終わってる気がする。
  • 勤務調整も頼んだ。多弁になっていて伝わっているかどうかはともかく、あまり悩まずお願いをした。
  • 休憩中や帰宅途中に泣いてしまうということはなくなった。ただ、帰宅時は疲れてぐったりしたり息苦しさがある。頭痛も少し。帰宅後は何もできない。料理もできない。ただ、「もう今日は無理」と決めてやっていない感じはある。「作れなかった。。。」とあとあとまで考えない。風呂に入るのは前よりも謎の重力を感じず入れる。
  • 寝つきは確実に悪くなったので、次の日勤務があって不安な時は余ってたマイスリーを飲んでしのいだ。
  • 休日はすでに定型でやれるようになっていることに関してはスムーズに体が動く。ただそれ以外はだらだらしている。
  • 自分の感情的トリガーがあって過呼吸ぎみにボロボロ泣いたことはがあった。多分薬の切れ目と重なったりしたからかもしれない。まだ整理できてないし自分を許せてないし、生きてることの引け目がある。ということが分かりましたねーって感じで翌日仕事に行った。
  • コンサータは今の量でも効果はあるようだが、自分としてはもう少し増やしてみて、さらに効果が上がるかどうかためしてみたい。休日のコントロールがもう少しよくなりたい。
  • 寝つきの悪さはルネスタを増やす?マイスリーを処方してもらう?要相談。